松井秀喜の持つ日本人メジャーリーガー最多本塁打記録(175号)に並んでいたドジャースの大谷翔平が4/21(日本時間4/22)に今シーズン第5号ホームランを放ちました。これで通算本塁打を176本とし、ついに松井秀喜を抜き日本人メジャーリーガー本塁打記録を12年ぶりに更新しました。
今回は、かつての日本人最強のホームランバッター松井秀喜と成績を比較しながら大谷翔平の衝撃のスタッツの数々を紹介します。
- 日本人選手の通算本塁打記録
- 松井秀喜と大谷翔平、新旧怪物の175本塁打までの所要年数の比較!
- 松井秀喜にあって大谷翔平に足りない能力!
- 大谷翔平は、世界一のホームランバッターにして二刀流選手であったベーブ・ルースの生まれ変わり!?
日本人選手の通算本塁打記録
昨年日本人史上初の本塁打王となったドジャースの大谷翔平が4/21(日本時間4/22)本拠地ロサンゼルスのドジャースタジアムで行われたメッツ戦で日本人選手最多となるメジャーリーグ通算176本目の本塁打を放った。これまでのメジャーリーグにおいて日本人選手の最多通算本塁打記録(175号)を持っていたのはヤンキースなどに在籍した松井秀喜。3位は大きく離れてマリナーズなどで歴史的な活躍をしたイチロー(117本)。4位以降はさらに大きく離れて、城島(48本)、井口(44)本と続く。
↓詳しい順位は以下で紹介。
大谷翔平以前にメジャーリーグでホームランバッターとして活躍したのは松井秀喜のみ。大谷翔平は二刀流の選手としてメジャーデビューしながら、天性の打撃能力と類稀な努力で松井秀喜さえも成せなかったホームラン王を昨年獲得。
さらに、今季、松井秀喜の175本の日本人選手の本塁打記録を塗り替えました。これで名実ともに大谷翔平が日本人メジャーリーガー史上最高のホームランバッターとなったと言えるでしょう。
松井秀喜と大谷翔平、新旧怪物の175本塁打までの所要年数の比較!
松井秀喜は175本塁打を打つまで10年かかりましたが、大谷翔平は松井のペースを大きく上回り、わずか6年と1ヶ月足らずで達成しました。
いかに、大谷翔平のホームランを打つペースが凄まじいかわかります。
28歳でメジャーデビューした松井に比べて、23歳でメジャーデビューした大谷は、今後10年は打ち続けるかと思います。
それまで大谷翔平がどこまで自身の日本人メジャーリーガーの通算本塁打記録を伸ばせるか楽しみが広がるばかりです。
松井秀喜にあって大谷翔平に足りない能力!
本塁打記録は大谷に抜かれたとはいえ、もちろん松井秀喜の凄さはホームランを打つことや通算本塁打記録だけではありません。
松井がメジャーで最も評価されたのは勝負強いバッティング。特にポストシーズンではかなりの好成績を残し、2009年のワールドシリーズではMVP(2009年)を獲得しています。もちろんこれは日本人史上初にして現在においても松井秀喜ただ一人です。
大谷は、今季、打率こそ高いものの得点圏打率が1割を切るなど強打者にしては極めて低い数字。大谷はポストシーズンに出場したことがないので松井との比較はできないですが、レギュラーシーズンにおいて松井と比較しても勝負強さの点ではまだまだ松井秀喜に分があります。
勝負強さを示す指標として、「WPA」と「Clutch」というものがあります。
WPAとは、Win Probability Addedの略で、チームの勝利にどれだけ寄与したかという勝利貢献度。例えば、打席に入った時点のチームの勝利確率が40%で、ヒットを打つことにより勝利確率を42%に高めた場合、打者には0.02ポイントが与えられます。平均的な選手のWPAは±0となります。
Clutchとは、通常の局面に比べて重要な局面で良い働きをしたかどうかを表す指標。 基準はゼロで、どの局面でも同じような活躍をした選手のClutchはゼロ。 Clutchの値がプラスになった場合は重要な局面で良い働きをしたことを意味し、マイナスになった場合は重要な局面で活躍できなかったとなります。
得点圏打率はそもそも得点圏で打席に立つ機会(データ)が少ないので、上記二つの指標の方が勝負強さを表すのに適していると言われています。
そこで、この二つの指標で松井と大谷を比較したのものが以下。
松井と大谷の勝負強さ比較 | ||
---|---|---|
選手名 | WPA平均 | Clutch平均 |
松井(10年間) | 1.19 | 0.13 |
大谷(6年間) | 2.2 | −0.8 |
WPAは大谷の方が上回っていますが、Clutchは松井はプラスですが、大谷は大きくマイナスになっています。
大谷がこのClutchでプラスになった年はMVPを受賞した2021年のみ(1.08)。
大谷がより完璧な野球選手を目指すなら、この勝負強さこそ唯一の課題といえるかもしれません。
大谷翔平は、世界一のホームランバッターにして二刀流選手であったベーブ・ルースの生まれ変わり!?
今、大谷翔平とベーブ・ルースの奇妙な数字の一致が話題になっています。
まず本塁打記録。
大谷は通算725試合(登板のみの試合を除く)で176本塁打。ルースも725試合時点(当時1922年)で176本だった。
次に投手のイニング数と勝敗。
大谷が481回2/3で38勝19敗、ルースは同じ投球回の時点で37勝19敗で、わずか1勝しか違いがない。
THE GUEST
「ベーブ・ルースの生まれ変わりか」大谷翔平が大リーグ打撃6部門独占!長打率やOPSでMLBトップ…驚異の記録にファン驚愕「これが1000億円プレーヤー‼」 | THE DIGEST
ベーブ・ルースは世界一のホームランバッターにして二刀流の選手としても活躍したメジャーのレジェンド。
同じく世界一のホームラン王への道も見えてきた大谷は元来、投打の二刀流選手。
ベーブ・ルースがメジャーデビューした1914年。大谷翔平がデビューした年は2018年。およそ100年も隔たりがある二人の選手の成績がほとんど同じ数字になるなんて運命という言葉以外見当たりません。
打者専念で臨む7年目の今季、早くも日本人最多の通算本塁打記録を更新した大谷翔平。
唯一無二の二刀流選手としての活躍はもちろん、打者の面でこれから通算本塁打記録をどこまで伸ばすのか、そして、松井秀喜を超えるような勝負強いクラッチヒッターにまで進化できるか、大谷翔平の今後の進化に要注目です。
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