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エンゼルス 大谷翔平 6月の成績・記録 その②

エンゼルス 大谷翔平 6月の成績・記録

6月のエンゼルス 大谷翔平は、メジャー史に残る歴史的な活躍をしてみせた。
メジャー史上最高のシーズンと称された大谷自身の2021年の6月の成績を超えるほどのものだった。
投打共に活躍したが、特に打撃の方は類を見ないペースで本塁打を量産したりまた記憶にも残る、衝撃の6月となった。

 

大谷翔平「30試合15発」はエンゼルス歴代4位

大谷翔平「30試合15発」はエンゼルス歴代4位

エンジェルス 大谷翔平は、6/19(日本時間6/20)で、5回逆転ツーランとなる24号ホームランを放った。
トラウトもその直後に二者連続ホームランを放ち、大谷&トラウトのアベックホームラン、通称「トラウタニ弾」は今季6度目となった。

直近30試合で15発となり、これは、エンゼルス歴代4位の記録。
歴代1位も大谷で、MVPを獲得した2021年6~7月に樹立した18発。
2位は2019年のマイク・トラウトの17発。
3位は2015年のアルバート・プホルスの16発。
どの選手もエンゼルスの歴代スーパープレイヤーが上位を占めている。

 

大谷翔平が週間MVP受賞。5度目の受賞はイチローと並ぶ。

大谷翔平が週間MVP受賞。5度目の受賞はイチローと並ぶ。

大谷が、6/20(日本時間6/21)、ア・リーグの週間最優秀選手(MVP)に選ばれた。
12日~18日(同13日~19日)の7試合に出場し、打率.435、6本塁打、12打点。出塁率.588、長打率1.304と驚異的な数字を叩き出し、OPSは1.893。
2021年以来2年ぶり5度目、日本人選手ではイチローに並んで最多受賞となった。

 

大谷、ドジャースに12K

大谷、ドジャースに12K

大谷は、6/21(日本時間6/22)のドジャース戦に「2番・DH兼投手」で、今季15度目の『リアル二刀流』。
投げては自己最多にあと「1」と迫る12奪三振(K)など1失点に抑えたが、援護なく3敗目(6勝)を喫した。
打席では3打数無安打、1四球で2試合連続ノーヒット。
チームはドジャースとの通称『フリーウェーシリーズ※』2連戦を2試合とも完封負けした。

※共に、ロサンゼルスを本拠地に置く球団で、ロサンゼルス都市圏に大規模な高速道路(フリーウェイ)があり、州間高速道路5号線に沿って運転するだけで、エンゼルスのスタジアムからドジャースのスタジアムに移動できることからフリーウェイシリーズと言われている。

チームは負けはしたが、大谷のリーグこそ違えど同じ地区にある名門チーム「ドジャース」相手に12奪三振を奪った。
このドジャース戦での12Kは、エンゼルス投手の歴代最多記録を更新するものだった。
これまでは、2015年9月15日のギャレット・リチャーズがマークした11Kだった。

歴代3位の10Kは3投手がのべ4度達成しており、ジョン・ラッキー(05年5月21日、06年7月2日)とアービン・サンタナ(12年6月23日)、アンドルー・ヒーニー(18年7月8日)。

また、「昨季から15度目の2桁K」は、2位の投手を4度も上回るメジャー最多で、今季は5度目。
大谷のメジャー自己最多は、これまで2度マークしたことがある13K。今季も5月3日のカージナルス戦で記録した。

 

自身初のリアル二刀流での二桁奪三振&マルチ本塁打は史上6人目

自身初のリアル二刀流での二桁奪三振&マルチ本塁打は史上6人目

大谷は、6/27(日本時間6/28)、 ホワイトソックス戦に「2番・DH兼投手」で、投打で大活躍した衝撃の日となった。

投手大谷は、7回途中までに1失点、10奪三振で、今季7勝目。
2桁奪三振は2022年以降で16回目となり、メジャートップに立っている。
さらに今季に絞ると6回目でケビン・ガウスマン(ブルージェイズ)と並んでトップタイ。

打者大谷は、投手であるにも関わらず、27号・28号とマルチ本塁打を放ち、チームの勝利に貢献した。

先発登板し複数本塁打を打ったのは大谷自身初で、さらに、先発投手として二桁三振を奪い、複数本塁打まで打ったのは、メジャー史上わずか6人目。
直近では2019年4月2日のザック・グリンキー(Dバックス)以来。
ア・リーグに絞ると1971年9月2日のソニー・シーバート(Rソックス)以来。

 

そのほか、6/27は記録尽くしの1日だった。


6月27日に生まれた色んな記録

  • 「月間37K」「月間2桁本塁打」同時達成は1900年以降初の快挙
  • 『リアル二刀流』でのマルチ本塁打はメジャー自身初だった。6月の13発は、21年6月の自身に並ぶ月間の球団最多記録。
  • 今月の37奪三振は同じ月に2桁アーチを放った選手による1900年以降の近代メジャー最多記録。
    2位も2021年6月の大谷(33K)で、これに続く3位タイは、1921年6月のベーブ・ルースと58年8月のロッキー・コラビトの2人で、記録は何と1Kのみ。
  • 「月間2試合以上に先発登板し、同じ月に13本塁打」は、メジャー史上2度目の最多タイ記録。
    もう一度も2021年6月の大谷で、これに続く3位タイも、今年5月と昨年8月の大谷(8本)。
  • 「先発登板した試合で2桁奪三振&マルチ本塁打」は、近代メジャー史上6人目。
    直近は19年4月2日のザック・グリンキーが達成。
  • 「『先発登板した試合で2桁奪三振&3安打』を単一シーズンで複数回(2度)達成」は、1900年以降の近代メジャー史上初。
    キャリア複数回の達成は3人目で、他はカミロ・パスカル(56、61、62年)とシド・フェルナンデス(85、89年)。
  • 今季リアル二刀流でOPS出塁率長打率)1・280は、近代メジャー1位(シーズン60打席以上)。
    同打率・407は2位で、上にいるのは1925年の『人間機関車』ことウォルター・ジョンソンのみ。
  • 「先発登板した試合で10奪三振&2本塁打&出塁4度」は1890年のジャック・スティベッツ以来、メジャー134年ぶり。
  • 6月は4試合目のリアル二刀流で、そのうち3試合で本塁打
    先発登板した月間3試合でアーチを放ったのは73年8月のリック・ワイズ(元カージナルス)以来メジャー50年ぶり。
  • リアル二刀流で「2桁奪三振本塁打」はメジャー自身初で、21年エイドリアン・ハウザー以来。
    最多記録はスティーブ・カールトンの5度。
  • 「昨季以降16度目の2桁奪三振」はメジャー最多で、2位のケビン・ガウスマン(12度)を4度も引き離している。
  • MLBの過去90シーズンにおいて、ひと月に25本以上の長打と20個以上の四球を記録した選手は、史上二人目。
    1950年6月のテッド・ウィリアムズと2023年6月の大谷翔平のみ。

6月、大谷は、打者としては、伝説の4割バッターなどと肩を並べるほどの活躍をしながら、投手としても37人の打者から三振を奪った。
とてつもない6月だった。

 

日本人メジャー月間最多本塁打&球団記録更新

日本人メジャー月間最多本塁打&球団記録更新

大谷は、6/30(日本時間7/1)のダイヤモンドバックス戦に「2番・DH」で出場し、
特大30号ホームランを放ち、最後まで驚異的な活躍で6月最終日を締めくくった。
打球速度は、115.1マイル(約185キロ)、飛距離はなんと493フィート(約150.2メートル)。
これで、6月は15本目。
昨日14本目を放ち、6月月間本塁打記録として、球団最多記録、松井氏と自身が2021年記録した日本人最多記録を更新したが、わずか1日で自身の記録を再度更新した。


これまでの球団記録は、2021年6月に大谷、15年6月にプホルス、1996年6月にサーモンがマークした13本だった。

 

日本人メジャー月間最多本塁打&球団記録更新
さらに、6月15本は、ア・リーグの6月月間最多タイ記録となった。リーグ全体で史上8人目。
6月の月間最多記録は、1位が20本サミー・ソーザ、2位が16本カイル・シュワーバー、3位が15本、同率でベーブ・ルース、ボブ・ジョンソン、ロジャー・マリス、ペドロ・ゲレーロ、ジム・トーメイ、大谷。
史上屈指の強打者が並ぶ記録に大谷が仲間入りした。

 

大谷翔平の6月の成績。
投手として、5試合で2勝2敗、防御率3.26、12失点
打者として打率.394、15本塁打、27打点、出塁率.492、長打率.952、OPS.1444


今季最高の月間成績をたたき出した大谷。
ホームランは2021年以来の独走状態。
シーズン62本、トリプルスリー、日本人初のホームラン王、サイヤング賞とホームラン王のW獲り、三冠王、史上初の2度目の満票MVP……
そんな様々な極めて実現不可能な夢を感じさせてくれる6月であった。