ロサンゼルス・ドジャースと400億円超の大型契約を結んだ山本由伸選手が、ついにデビュー登板した。
前日にドジャースデビューした先輩大谷選手に次いで翌日のオープン戦でのデビュー。
大谷選手は背番号17、山本由伸は背番号18。ドジャースの投打の日本人伝説が今季始まるかもしれない。
デビュー登板の結果と周囲の評価を紹介します。
山本由伸ドジャースデビュー戦(オープン戦)!衝撃の登板!
詳細は、以下の記事をご覧ください。
百戦錬磨の名将が2回ゼロ封発進の山本由伸を絶賛「だからドジャースは契約したんだ」
百戦錬磨の名将も舌を巻く快投だった。
現地時間2月28日、ドジャースに所属する山本由伸は、敵地レンジャーズとのオープン戦に先発登板し、2回(19球)を投げ、被安打1、無失点、3奪三振を記録。メジャーでの初実戦で強打を誇る相手打線を圧倒した。
今オフにメジャーの投手史上最高額となる12年3億2500万ドル(約463億2500万円)の契約を締結した日本人ルーキーは、周囲の期待に違わぬ快投を披露した。
初回に先頭打者のマーカス・セミエンを96マイル(約154.5キロ)のストレートで空振り三振に切って取ると、2番のエバン・カーターにセンター前ヒットを許したが、ワイアット・ラングフォードをサードへの併殺打に仕留める危なげない立ち上がりで、球場のファンからも称賛の拍手を集める。
2回は2奪三振を含む三者凡退に仕留めた山本。予定していた2イニングをわずか19球(うち16球はストライク)で終えるピッチングには、本人も「良い緊張感で投げられた」と安堵の笑みを浮かべた。
無論、レギュラーシーズンの開幕までは約1か月も残している。それでも3度の沢村賞を獲得し、「日本球界最高」の下馬評を持つ山本には敵将も賛辞を惜しまない。過去4度の世界一を経験するレンジャーズのブルース・ボウチー監督は、MLB公式サイトで「明らかに優れた内容の投球だった」とコメントし、こう続けた。
「ああいう投球ができるのは素晴らしい。だからドジャースは彼と契約したんだ。こっちのバッターが彼を見るのは初めてだったけど、彼らは皆、ヤマモトの投球に驚かされたんじゃないかな」
メジャーでの“掴み”はバッチリと終えた山本。名将をも唸らせた日本人右腕は、ここからさらにギアを上げれば、その声価はさらに高まっていきそうだ。
山本由伸のデビュー登板に対する周囲の評価まとめ
オープン戦とはいえ衝撃的なデビューに映りましたが、周囲の関係者や他のメジャーリーガーやはこの山本のデビュー登板をどう思ったのでしょうか?
周囲の評価をまとめてみました。
Q. 山本の投球に関して
望んでいたものに対して、これ以上の結果はないと思います。彼は全ての球種を投げ、ストライクゾーンも広く使い、多くの空振りを奪い、効率も良かったです。
昨日はショウヘイの初戦でしたが、ヨシノブは今日デビュー戦に出て、われわれにとってとてもエキサイティングな時間になっています。
Q. 狙ったところに投げていたが、ハードルを高く設定しているか
彼は間違いなくハードルを高く設定していると思いますが、全ての球は完全な信念のもとに投げられているということはわかっています。
それができている時は、良い結果が得られるのです。
記者に大谷について聞かれた山本の回答
Q. 大谷から今日の登板について何か言われたか
「まずまずだな」と(笑)
Q. 2回最後のアウトを取った後に大谷から手招きされていたが
翔平さんからスリーアウト取ったぞって言ってました。
「素晴らしい投手。今日はレギュラーシーズンの試合みたいに、試合前に対策などを確認したよ。それがいい結果につながったんだと思う。対戦できて楽しかった」とコメント。山本への対策については「振り遅れないことを意識したよ。球が速いし、モーションも速い。だからしっかりタイミングを合わせられるように、ちょっと早すぎるくらいに振って、センターに打ち返すように意識した。それがうまくいったね」と振り返った。
打者にとって最も厳しい球種を問われると「打席で見てはいないけど、横から見ていてスプリットが最高の球だと思う。僕に投げた速球もスプリットになる可能性があるからね」と笑い、初球のカーブについては「不思議な動き方だった。多分球が浮いていたから通常の動きではなかったんだと思う。でも、内角低めへのカットボールとスライダーのコンビネーションは効果的だと思う。何度も言うようだけど、すごい投手だし、素晴らしいキャリアになると思うよ」と話した。
「彼は素晴らしいよ。本当にいいものを持っているし、制球も素晴らしい」
「彼は色んなことができる。速球は内角にも外角にも投げ切ることができるし、ナックルのような回転をする打ちづらいスプリットもある。カウントが悪くなっても、変化球を投げることができる」と大絶賛した。
中継アナウンサー「スプリットが消える。ノーチャンスだ」と驚愕し、
解説者「1球目からばんばんストライクを取る」と制球力に驚いていた。
「彼のフォームはなんてシンプルでスムーズなんだ」
「日本での成績が正気の沙汰じゃない」
「彼は日本球界の最高傑作じゃないか」
「大谷と山本のコンボは最高!!
と絶賛のコメントが現地深夜まで続いた。
「何というデビューだったことか。LAにとってスペシャルな年になるぞ。今後12年間、ドジャースは絶望的なスプリットで相手打者を辱め続ける山本由伸を擁するのだ」と、期待にうち震えた。
「ヨシノブ・ヤマモトがオープン戦デビューで圧倒的な2イニングを投げた」
「火曜日には、ショウヘイ・オオタニが特大の2ラン本塁打を放った。ドジャースの新スターたちがデビュー戦で期待に応えている」
と投打の日本人スターの活躍に胸を踊らせた。
「ドジャースは今春のオープン戦で初黒星を喫したが、ドジャースのユニホームで初登板した山本由伸の快投により、4―6というスコアはかき消された」
X(旧ツイッター)にこの日の山本の投球動画を添え、
「ほら、見たことか。ちまたの声は『山本由伸はメジャーで1球も投げたことがないから、それほどいい投手なわけがない』だったよな」と皮肉たっぷりにツイート。
「もう聞き飽きたセリフは『うちのチームに山本が欲しかった』だ」
以上、メジャーの地に降り立った日本のスーパースターのデビュー登板は、上々の評価を得たようです。
もちろん、投手でメジャー史上最高額で契約した山本由伸にとって、周囲の高い期待に応え続けなくてはいけない試練の一年になることは間違いないです。
米メディアによると、中4日で1年間ローテーションを守り25試合〜30試合投げること、かつ、12〜13勝すれば合格ラインとも言われています。
かつてドジャースで活躍した過去の日本人の先発投手の1年目は、野茂英雄が13勝(28試合)、石井一久が14勝(28試合)、前田健太が16勝(32試合)。
いずれも1年目から好結果を残しています。
しかし投手史上最高契約額に応えるには、それら先人の成績を超えることまでも求められているかもしれません。
ただ山本由伸なら必ず期待に応えて周囲の疑念を払拭してくれるはずです。
ドジャースの二人の最高の日本人、大谷翔平とともに山本由伸のシーズンもぜひ応援しましょう!
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