2024年のMLB(メジャーリーグ)ワールドシリーズが10月25日(日本時間26日)から行われました。今年のワールドシリーズは、実に43年ぶり(1981年以来)のヤンキース対ドジャースという東西の超人気&名門球団対決が実現。
初戦は、10回裏にドジャースのフリーマンがワールドシリーズ史上初の「逆転サヨナラ満塁本塁打」を放ち、6-4でドジャースが勝利。
第2戦は、ドジャースの山本由伸がワールドシリーズ初登板でわずか1安打(1本塁打で1失点)と完璧なピッチング。4-2でドジャースが連勝。
第3戦は、第2戦で怪我をした大谷が出場するも無安打でしたが、この日もフリーマンが3試合連続ホームランで先制し、4-2でドジャースが3連勝。ワールドシリーズ優勝に王手をかけました。
今回は、第4戦〜の結果を振り返ってみます。
ドジャース対ヤンキース ワールドシリーズ第4戦 結果
10月29日(日本時間30日)、ヤンキースタジアムで第4戦が行われました。
ドジャースはブルペンデーで先発はカスパーリウズ、ヤンキースはギル。
1回ドジャースの攻撃、ベッツがヒットで塁に出ると、3番フリーマンが昨日と同様にツーランホームランで先制する。
フリーマンはこれで、なんと初戦から4戦連発(ブレーブス時代の記録から数えると6戦連発)。
これで4連勝で優勝かと思われたが、ヤンキースは2回裏に1点を返すと、3回裏に23歳の若武者ボルペが満塁ホームランでヤンキースが5-2と逆転する。
その後、接戦で6-4とヤンキースリードのまま、8回裏、トーレスのスリーランホームランや、眠っていた怪物ジャッジにもタイムリーヒットが生まれ、一挙5点で、11-4と勝負を決めた。
これで、ヤンキースが4戦目をモノにしドジャースのスイープ(=4戦全勝)を阻止した。
ブレーブス時代の21年ワールドシリーズでも第5、6戦で本塁打を放っていて、これで年をまたいで6試合連続アーチ。
このワールドシリーズ「6試合連続本塁打」は、ワールドシリーズ史上新記録となった。
ドジャース大谷翔平は「1番DH」でスタメン出場し、4打数1安打。ワールドシリーズ2本目のヒット。
ドジャース対ヤンキース ワールドシリーズ第5戦 結果
10月30日(日本時間31日)、ヤンキースタジアムで第5戦が行われました。
ドジャース3勝、ヤンキース1勝ですが、前日ヤンキースがドジャースを圧倒し勢いづいていてヤンキースの反撃が始まるか、ドジャースがヤンキースの勢いを崩して優勝を決められるかに注目されていました。
ヤンキースでワールドシリーズのMVPを獲得したことのある松井秀喜の始球式で運命の第5戦が幕を開けました。
ドジャースの先発投手はフラーティー。ヤンキースの先発はエースのコール。
1回裏、昨日長いスランプから目覚めかけた主砲ジャッジに待望の初アーチが飛び出し、眠っていた怪物ジャッジが遂に完全に目覚めた。
続くチザムが二者連続のホームランでヤンキースが先制。
さらに、ヤンキースは3回までに5点をリードし、前日の勢いそのままにヤンキースの連勝が確実に思われた。
しかし、5回表、ドジャースはヤンキースのミスを突いて、まさかまさかの一挙5点を奪い、同点に追いついた。
6回裏、ヤンキースが再び勝ち越したが、8回表、ドジャースが、ラックスとベッツの犠牲フライで7-6とし遂に逆転した。
そして、最後は第3戦の先発投手だったビューラーが9回を締めて、ドジャースが4年ぶりとなるワールドシリーズ制覇を決めた。
実は、ワールドシリーズの優勝がかかった試合で、5点差を逆転して優勝決定したのは初めて。過去最大は1925年パイレーツのの4点差で、99年ぶりに最大点差を更新。
ドジャース大谷翔平は「1番DH」でスタメン出場し、4打数0安打に終わった。
ドジャースの時代はいつまで続くか?
レギュラーシーズンで全30球団で最多の98勝を挙げ、ワールドシーリーズも制覇し、圧倒的な強さを見せたドジャース。
直近で、ポストシーズンは12年連続進出、11度の地区優勝&3年連続地区優勝、直近5年で2度のワールドシリーズ制覇。チームとして全盛期を継続している。
ポストシーズン進出の原動力となった大谷翔平はドジャース1年目にしていきなりワールドシリーズ制覇でチャンピオンリングをゲットした。
シャンパンファイトに参加した大谷翔平は、フリードマン編成部長に「あと9回(優勝のシャンパンファイトを)やろう!」と言ったそうです。
つまり、ワールドシリーズ10連覇を意味します。
10連覇はさすがにありえないことなのですが、この言葉はあながち冗談とも言えないかもしれません。
なぜなら、大谷が今季FAでドジャースと交渉した際に、フリードマンの「我々はこの10年間、毎年ポストシーズンに出場し、ワールドシリーズも1度優勝している。だが、我々はそれを成功と思っていない」という言葉をもらい、「その言葉、高い目標意識がドジャースに移籍する決め手の一つになった」という趣旨の言葉を大谷本人が話していました。つまり、ドジャースでワールドシリーズを何連覇もするようなことが「ドジャースでの最大の目標」と本気で捉えているかもしれません。
10連覇はとんでもないことですが、今季、怪我人が多く万全ではないにも関わらず圧倒的な強さを見せつけたドジャースならば、可能性がわずかながらありそうな気もします。
では、これまでワールドシリーズで何連覇が最高なのでしょうか?
ワールドシリーズ史上最多連続優勝は、1949年〜1953年のヤンキースの5連覇が最高。直近では、ワールドシリーズを連覇したのは1998~2000年のヤンキースの3連覇まで遡る必要があります。
つまり、21世紀に入ってからは、連覇したチームがありません。
ナ・リーグのチームに限ると、2年連続ワールドシリーズ制覇は1975〜76年のレッズが最後。ドジャースにおいては、長い歴史の中、優勝は8度(5位タイ)ありますが、連覇は1度もない偉業となります。
WSの連覇記録 | |||
---|---|---|---|
1位 | 1949年~1953年 | ヤンキース | 5連覇 |
2位 | 1936年~1939年 | ヤンキース | 4連覇 |
3位 | 1998年~2000年 | ヤンキース | 3連覇 |
3連覇以上は、ヤンキースしか達成していません。
さすがに10連覇は難しいでしょうが、記録は塗り替えられるためにあるもの。
10連覇をするためには当然まず2連覇する必要があります。
来年、ドジャースが21世紀最初&球団初の2連覇を成し遂げるかが最大の注目となるでしょう。
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